【聞いてみた】お役立ちはおもちゃでした~「大阪市立大学お役立ちの中の人」に今の思いを聞いてみた

市大で奮闘する学生・団体の発信シリーズ特別編~大阪市立大学お役立ち創設者 濱本大治朗さん 

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フォロワーの皆さんこんにちは!
今回の【市大で奮闘する学生・団体の発信シリーズ企画】は特別編です!

 

森羅万象全ての物事には必ず「始まり」があります。

市大生、特に「休講情報をポータルサイトではなくTwitterで確認するタイプの市大生」にとってすっかりお馴染みのアカウント、「大阪市立大学お役立ち」の運営を3年半前に突如開始し、卒業を間近に控えた今日に至るまで活動を続けてきた市大生がいます。

 

今まで頑なにSNS等の公の場に現れることを拒んできた彼から

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という打診があった時は驚きでしたが、本人の心境を拾い上げるためとりあえずインタビューしてきました。

 

大学に入って気づいた「ふわっと感」
「おもちゃ」で遊ぶ毎日は苦ではない
望んだ大学生活にするために

 

ーこんにちは!大阪市立大学お役立ちです!...は違和感しかないですね今日は。

 

濱本(以下、濱):こんにちは、大阪市立大学商学部4回生の濱本大治朗です。大学生活は5年目です。「大阪市立大学お役立ち(以下お役立ち)」というTwitterアカウント等を運営しています。
 
 というかこの場所...けっこう恥ずかしくない?エントランス中に響いてますよ。

ー……

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(2階のセミナースペースにて)


ーツクルマはインタビューに適していない、ということがわかりました。改めて濱本さん本日は宜しくお願いします。

早速なんですけどなぜ今回インタビューを受けようと思ったんですか?


濱:僕が大学を卒業するからですね。
 噛み砕いて言えばこうやって発信したら「お役立ち」の後継者が出てくるんじゃないかと思って。


ー未だにあまり芳しい反応を得られていないですよね。存亡の危機です。
 でもずっと自分の名前とか顔を出さずに運営してきたんですよね。その辺りは何か意図があったんですか。


濱:そうですね、出してどうなるんだという感じでした。
 そもそも僕は目立ちたくないし、表に出たくない人間なので。ふざけられないじゃないですか。顔を出して不自由になりたくないなと思ってて。


ーなるほど


濱:どれだけ漏れなく大学の情報を発信したって僕とすれ違う人が「いつもありがとうございます!今度昼ごはん奢らせて下さい!」
 とはならないですよね。メリットがありませんね。

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涙ぐましい


ー確かに濱本さんのスタンスから切り取るとデメリットしか見えてきません。

 では、そんな濱本さんがお役立ちが作った経緯みたいなところから聞いていきたいなと思います。


大学に入って気づいた「ふわっと感」

ー濱本さんがこのアカウントを作成したのが2015年の2月でしたよね。何で「お役立ち」を作ろうと思ったんですか?


濱:振り返ってみると「僕自身の大学生活を楽しくしたかった」というのが大きな理由ですね。
 
 思いとしては高校時代に遡るんですけど、僕スポーツするために私立の高校行ったんですよ。卓球しようと思ってました。

ただそこの顧問の先生と全く反りが合わなくてバチバチに喧嘩した末に高1の夏にやめちゃいました。

 もうそうなったら勉強しか無いですし、勉強するからにはいい大学に滑り込みたかったですよね。
 「お金持ちになれる」「経営の勉強ができる」こんな感じの軸で大学を選びました。
 進研模試で偏差値41とか取るような成績だったんですけど、本気で勉強を頑張って市大の商学部に合格しました。


ー模範的な受験生ですね


濱:そんな感じで入った大学だったのに、入ってから「あれ?」って。全然面白くないぞ?と。
 授業を受けても僕の財布の中身は増えないな、とか思って笑

名門と言われる市大商学部なのにですよ。僕も含めて同期である周囲の人達もどことなくふわふわしていて。
 彼らは何のために頑張ってきたんだろうか?とすら思ったんですよ。

 自分は自分のやり方で大学を楽しまないともったいなと思いました。それで作ったのが「お役立ち」というおもちゃです。
 アカウントの所在地を入力する欄に書いてある「市大を興ず」という言葉。これは僕の初心です。今も変わりません。


ー当時の高校生活では考えも及ばなかった選択肢ですよね。
 濱本さんにとって「お役立ち」は娯楽の一つだったんですね。

 

「おもちゃ」で遊ぶ毎日は苦ではない

ー今や5000人を超えるアカウントにまでコツコツと育てたわけですけど、
 ここまでの道のりを振り返っていかがですか?


濱:勝算はあまり無かったですね。何をすれば市大生に受けるんだろうというのはずっと考えてました。

特に「市大生のために」何かしてあげたいという感覚ではやってなかったですね。面白さでいうとやっぱり反響があるのが何よりの醍醐味でしたよね。


ー逆に自分が楽しむという気持ちでやっていたからこそ反響があったのかもしれませんね。毎朝ポータルサイトをサーフィンしてスクショを取ることも厭わなかったと。


濱:面倒くさいということは全く無くて、当たり前のようにやっていたんだなあと思います。地味~なことをコツコツと積み重ねてやっていくことが苦ではない気質も手伝ってました。クロバスの運営者だったり、自分の後輩だったり他にも手伝ってくれる人もいましたし。

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ーやりがいとかってあったんですか。面白みというか。


濱:純粋に色んな人の反応が見られるのは楽しかったですね。
 ポータルサイトの情報は勿論ですけど、必要な情報って何だろうとかどんな情報があればシェアしたくなるのかとか考えてエクセルに打ち込んだまとめ情報が数多くリツイートされた時とかは達成感ありました、面白かったな。

 あとフォロワーが増えだしてからは市大生を企画側に巻き込んで色々とイベントをさせてもらっています。ただ「自己満足に終わらない」ことは意識してました。


ー運営している上でネガティブなことってなかったんですか?


濱:怖いな、とは思ったことはありましたね。あまり役に立たない情報に限ってめっちゃバズって炎上しかけた時とか。


ー影響力出てくるとそういうこともありますよね。


濱:あとよくわからないDMは飛んできました。
 学祭情報をまとめて発信したときに、京都かどこかの大学生から突然
田中圭君ってどこかの学祭出ますか?」とか知るわけないやろと。


ー何でも屋さんみたいになってますね


濱:芸能人の出演情報は芸能事務所に問い合わせてほしいです。


望んだ大学生活にするために

ー大学生活5年やっててたどり着いた境地ってありましたか
 日頃からお役立ちを通じて色んな大学生や市大生の行動を追ってて気づいたこととか。


濱:何か決断するときに、自分で考えて意思決定できる人は強いし、素敵だなあと思いました。


ーほうほう


濱:他人の言葉とか考えのフレームをそのまま流用せずに自分の頭で考える。
 けっこう僕は、他人のフレームで思考することが好きだったので、そういう姿勢はかなり勉強になりました。


ー9月に卒業したら「お役立ち」やめちゃうんですよね。市大生にとっては死活問題じゃないですか。


濱:まあそうかもしれないですけど、誰かが市大を面白くしたい、楽しくしたいと思ったのなら勝手に担い手が現れるんじゃないかなあと思っています。
 現れなかったらそれまでかもしれないです。卒業前に一週間くらい消えてみてどうなるのかは見てみたいですけど(笑)

 

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脅してます?

 
ー大学の情報流してるときだけであればお役立ち側の見返りのないコミュニケーションですけど目的を持って色々やってたら市大生もけっこう反応してくれますもんね。

最後にはなりましたが「大阪市立大学お役立ち」を閲覧してきたフォロワーに向けてメッセージをお願いしてもいいですか。


濱:(「お役立ち」に関して)面白いと思うんやけどなあ(笑)
 今(後継として)手を挙げてくれたら好きなようにできると思います。企画するにも何するにも自由。市大をどうしていくのか考えるきっかけとしてお役立ちが続いていけばいいなあと思いますね。

 やりたいことをすぐに考えるのは難しいかもしれないですけど、「お役立ち」の有無にかかわらず、如何に環境を変えていくのか、自分はどうありたいのか、この大学面白くないなあって思ってる人がどれだけ面白くしようと思えるかじゃないですかね。自分の大学生活だしやりたいようにやってほしいという思いです。

 

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